電子マネー残高を出金して現金化する方法のまとめ

電子マネーには、残高を出金させる機能が備わっていて、それを使えば電子マネーのチャージ残高を現金化させることができます。

ただし、出金機能には制約も多く、出金して現金化できる条件は、電子マネーごとに、またはチャージ方法よっても異なります。

「チャージ」と「紐づけ」の違い

電子マネーで支払いをするには、「残高チャージ」するか、「支払いを紐づけ」するか、２つの方法があります。

今回この記事では、主に「チャージ残高の現金化」について解説をしています。

説明するにあたって、前提条件となるこの２つの違いについて、ここで簡単に触れておきたいと思います。

「それは当然わかってますよ」という方は、読み飛ばしてもらっても大丈夫です。

まず、整理しておきたいのは、

「残高チャージ」は文字通り、電子マネー残高へお金をチャージしておいて、その中から代金を払う支払い方法で、

「支払いを紐づけ」は、クレジットカードや、銀行口座を電子マネーに紐づけておいて、決済時にはそこから代金が即座に引き落とされる支払い方法

ということです。

そして、この支払い方法によって現金化のやり方にも違いが生じます。

以下に、電子マネーごとに「どんな支払い方法が使えるか」をまとめましたので、参考までにご一読ください。

電子マネー残高を現金化するには？

ではここからは、より具体的に各電子マネーごとに、「残高をどのような方法で現金化ができるか」「現金化ができる条件はどうなっているか」などについて解説していきます。

auPAY（auPAY残高）

auPAY残高は、出金機能を使ってコンビニATMから引き出すことができます。

auPAY残高は内部的に、「出金できる残高」と「出金できない残高」に分かれていて、出金できるかできないかはチャージ方法によって変わります。

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現金化できる残高

auPAYは電子マネーの中でも特にチャージ方法の選択肢が多く、銀行振り込み、クレジットカード、キャリア決済、コンビニATMなどで残高チャージが可能です。

しかし、出金するとなるとチャージ方法は限定的になります。

クレジットカードやキャリア決済（auかんたん決済）など、後払い性がある支払い方法では出金ができません。

一方、銀行振り込みやコンビニATMなど、現金でチャージしたauPAY残高については、auPAYアプリを通じてATMなどから現金を引き出すことができます。

送金できる残高かどうかは、auPAYアプリの「送る・受け取る」を開き、「送金・出金可能残高」の項目で確認することができます。

出金するには本人確認が必要

auPAYで出金をするには本人確認が必要です。

au回線契約者であれば自動で本人確認が済んでいますが、それ以外一般ユーザーは、身分証明書などで本人確認の手続きが必要です。

auPAYで使える出金方法

auPAY残高は、セブンイレブンやローソンのATMで引き出すことができます。

引き出しには1回220円の手数料がかかるほか、以下の通り上限があります。

auPAYの出金手順（→セブン銀行ATMで引き出す）

1. セブン銀行ATMへいく
2. ATM画面で引出し・預入れ　クレジット取引などを選択
3. スマートフォンを選択
4. ATM画面に表示されたQRコードが表示される
5. auPAYアプリを開く
6. 送る・受け取るを選択
7. auPAY暗証番号の入力
8. 出金金額を入力
9. auPAYアプリでATMに表示されたQRコードを読み込む
10. ATMで企業番号暗証番号を入力して確認を選択
11. 現金を受取る

PayPay（PayPayマネー）

PayPayはチャージ残高がPayPayマネー、PayPayマネーライトの２つに区分されていて、出金できる残高はPayPayマネーのみです。

PayPayマネーは、銀行口座やATMなど、現金性の高い方法でチャージした残高です。

一方、クレジットカードなど、あと払い性のある方法でチャージした残高はPayPayマネーライトとなり出金はできません。

出金できる残高かどうかは、PayPayアプリの「ホーム」＞「ウォレット」＞「内訳・送金」＞「PayPay残高」の項目で確認できます。

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出金するには本人確認が必要

PayPayの出金を使うには本人確認が必要です。

もし、まだの場合は、出金手続きの過程で、PayPayアプリから身分証明書による本人確認の手続きが必要になります。

PayPayで使える出金方法

出金方法については、銀行振り込みのみとなっていて、セブン銀行などのコンビニATMからの出金はできません。

PayPayアプリから出金した残高を現金化するには、任意の銀行へ一旦振り込みをして、出金した先の銀行のキャッシュカードを使って引き出すという手順になります。

PayPay銀行の場合は、出金手続きが即時に反映されるためすぐに現金を引き出すことが可能ですが、その他、一般銀行では入金まで数日がかかります。

PayPayの出金例（→PayPay銀行へ入金）

1. PayPayアプリを開く
2. 画面下部のメニューからウォレットを選択
3. 内訳・送金を選択
4. PayPayマネーの残高を確認して送金を選択
5. 送金先の銀行口座を選択
6. 送金したい金額を入力し送金するを選択
7. 送金先口座で入金の確認

メルペイ残高

メルペイ残高は、銀行振り込みもしくは、セブン銀行ATMの引き出しで現金化可能です。

メルペイ残高は、メルペイの売上金からチャージするほか、銀行振り込みやコンビニATMからの入金でチャージできます。

また、メルペイスマートマネーというキャッシングサービスを別途契約することでそこからのチャージも可能です。

チャージ方法が現金に限られているため、どうやってチャージしたかに限らず出金が使えます。

なお、メルペイあと払い（メルペイスマート払い）は、支払い方法へ紐づけはできても残高チャージは出来ないので、出金の対象にはなりません。

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出金には原則本人確認が必要

メルペイ残高を出金するには、原則、本人確認（「アプリでかんたん本人確認」）が必要です。

ただし、例外的に売上金は180日以内であれば本人確認前でも出金が使えます。

出金には一律200円の振込手数料がかかります。

メルペイで使える出金方法

メルペイ残高は、メルカリアプリの「振込申請」からできます。

振込先として任意の銀行口座を指定することができて、出金には1〜2営業日かかります。

出金の際は手数料200円が差し引かれます。

メルペイ残高の出金例（→銀行口座へ振込）

1. メルカリアプリを開く
2. 画面下のマイページを選択
3. 残高・ポイント欄の振込申請を選択
4. 残高を振り込むを選択
5. パスコードを入力
6. 振込先口座の指定
7. 振込申請金額を入力
8. 確認するを選択
9. 内容を確認して振込申請をするを選択

楽天Pay（楽天キャッシュ プレミアム型）

楽天Pay

楽天Payでは残高を「楽天キャッシュ」という呼び名で扱われています。

楽天キャッシュには、プレミアム型と基本型があり、出金できる残高はプレミアム型で、利用するには身分証による本人確認が必要です。

出金ができる残高は、銀行チャージや、楽天フリマの売上からのチャージなど、現金性の高い支払い方法でチャージした残高に限られます。

楽天Payで出金できる残高かどうかは、楽天Payアプリ「ホーム」＞「楽天キャッシュ」＞「楽天キャッシュ残高」の項目で確認できます。

現金化できる残高

出金するには本人確認が必要

楽天Payの出金機能を使うには本人確認が必要です。

もし、まだの場合は、出金手続きの過程で楽天Payアプリから身分証明書による本人確認の手続きが必要になります。

楽天Payで使える出金方法

楽天Payの出金先は銀行口座への振り込みに限られます。

楽天銀行であれば、即座に入金されますが、その他銀行口座だと入金まで数日かかります。

楽天Payの出金例（→ 楽天銀行へ入金）

1. 楽天Payアプリを開く
2. 画面右上楽天キャッシュを選択
3. プレミアム型を出金を選択
4. 楽天キャッシュ残高を確認の上出金を選択
5. 出金先の銀行口座を指定して確認して次へ進むを選択
6. 出金額を入力して確認して次へ進むを選択
7. 楽天会員パスワードを入力して出金するを選択

d払い（現金バリュー）

d払い残高のチャージ方法は、「銀行振り込み」と「コンビニATM入金」のみで、クレジットカードからはチャージができません。

チャージ方法が元々現金性の高い方法だけなので出金もできそうですが、本人確認をしていないと、その残高は「プリペイドバリュー」扱いとなり、出金させることはできません。

本人確認を済ませることで、出金可能な「現金バリュー」が使えるようになって出金が使えるようになります。

d払いで出金できる残高かどうかは、d払いアプリ「ホーム」＞「アカウント」＞「d払い残高」の項目で確認できます。

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現金化できる残高

出金するには本人確認が必要

d払いの出金を使うには本人確認が必要です。

もし、まだの場合は、事前にd払いアプリから身分証明書による本人確認の手続きができます。

d払いで使える出金方法

d払いの出金は、「銀行口座への振り込み」と、「コンビニATMでの引き出し」ができます。

しかし、コンビニATMでの引き出しができるのはドコモ回線契約者のみで、一般のd払いユーザーは使えません。

d払いの出金例（→ セブン銀行ATMで引き出し）

1. セブン銀行ATMへいく
2. ATM画面で引出し・預入れ　クレジット取引などを選択
3. スマートフォンを選択
4. ATM画面に表示されたQRコードが表示される
5. d払いアプリを開く
6. 機能一覧から出金を選択
7. セブン銀行ATMを選択
8. d払いアプリでATMに表示されたQRコードを読み込む
9. ATMで企業番号暗証番号を入力して確認を選択
10. 現金を受取る

急遽スマホで現金を引き出したいときどうするか？

キャッシュカードがなくて、急遽スマホのみで現金の調達しなければならないとしたらどうすればいいでしょうか？

電子マネーにはチャージ残高を出金して現金化する機能が標準で備わっています。

スマホひとつあってすぐに現金が必要な場合、チャージ残高をコンビニATMから引き出すことで現金が調達できる可能性があります。

ただし、いずれの電子マネーでも、出金機能を使うには本人確認が必須となっていること、チャージの仕方によっては出金ができないことなど共通の制約もあります。

本人確認は、スマホアプリから即時申請可能な場合もあるので、もしまだでも手元に身分証があるなら、試してみる価値はあるかと思います。

出金可能なチャージ残高が足りない場合は、もし電子マネーが銀行口座と連携しているなら、銀行口座から電子マネーへチャージしてから出金機能で引き出すということも考えられます。

いずれにしろ、電子マネーの種類や残高の種類によって、できるできないは別れますので、該当する電子マネーについて上述の解説を参考にしてもらえればと思います。

佐藤明宏（Sato Akihiro）現金化ガイド ライター兼管理人

現金化に関するマニアックな解説からお金に困ったときに使える資金調達のアイデアなど。他では聞けないお金や支払いにまつわるライフハックを日々発信しています。 (著者紹介へ)